2019年以降、相続法が40年ぶりに改定&施行される

 

2019年以降、相続法が40年ぶりに改定&施行される

 

遺産分割や遺産相続に関するルールを決めた相続法も施行から40年以上も経過し、現在の日本に合わなくなってきました。

 

そこで2018年7月に民法の相続分野が改定され、2019年以降随時施行されていますのでどこが変わったのか?

 

相続で損しないためにも、得する相続ができるようになるためにも改定ポイントをまとめて解説しますので、参考にしてくださいね。

 

遺言書は自筆以外でも正式なものとして認められる

 

遺言書は自筆以外でも正式なものとして認められる

 

これは2019年1月13日に施行済で、既に適応されるようになりましたが、これまでと違って、コピーでも遺言状として認められるようになりました。

 

遺言状の作成には非常に手間も時間もかかり、床に伏している状態では遺言状の作成もままならない事例が多く、それを改善するためにパソコンで作成したものでも、正式な遺言書として認められます。

 

すべての書類に故人の著名押印は必要ですが、パソコンで作成したものでも問題なく効力を発揮することで、手間を最小限にすることができます。

 

 

10年以上前の生前贈与は遺産分割の際に加算されない

 

10年以上前の生前贈与は遺産に含まれなくなる

 

これまでの相続法では、過去にさかのぼって生前贈与も遺産に加えて、遺産分割を行っていました。

 

しかしそれをきっかけに遺産相続でもめたり、トラブルになる事例も多く、10年という期間を設けることで公平性を高めることになりました。

 

相続に関して故人の意見がより尊重され、残された遺族も公平な遺産分割協議ができることで、双方にメリットがある状況になります。

 

 

夫婦歴が20年以上なら家の贈与は遺産分割の対象外になる

 

夫婦歴が20年以上なら家の贈与は遺産分割の対象外になる

 

生前分与の10年ルールの改定同様に、居住用の家を配偶者が遺言で贈与(または生前贈与)されていても、遺産分割時には家も含めた遺産分割協議が必須でした。

 

しかし7月14日以降は婚姻期間が20年以上ある夫婦の場合限定で、家を遺贈や生前贈与している場合に遺産への加算が免除されることなります。

 

住宅に関する相続法は2020年にさらに改定されますので、それまでの残ん定措置的な部分もありますが、これにより住む家を奪われないことで居住権が担保されます。

 

故人を介護した人も金銭を要求することができる

 

故人を介護した人も金銭を要求することができる

 

相続法で相続が認められているのは血縁者のみですので、これまでは長男や次男の嫁がどれだけ懇親的に介護しても1円も手にすることはできませんでした。

 

血縁関係のない主婦でも家に要介護認定された義理の両親がいれば、必然的に介護する必要があり、それでも遺産の相続権がないことで不公平な状態が続いていました。

 

しかし相続人以外の親族が無償で故人の介護をして、遺産の維持や増加に貢献した場合、相続人に対して金銭の要求が可能になります。

 

【特別寄与料】を請求することで、不公平感を緩和することができますので、遺産相続で不満を抱える人が減ると考えられます。

 

故人の預貯金の一部を金融機関から引き出せる

 

金融機関は口座名義人が亡くなった届け出を受けた瞬間から、口座を一時凍結して、お金の引き出しを制限しています。

 

しかし口座凍結により、

 

  • 相続人の生活費
  • 故人の葬儀費用
  • 借金の返済

 

などができなくなり、生活苦に陥ることもあるために、口座凍結に関するルールを一部改定。

 

相続人であれば誰でも一定の範囲内で遺産分割前にも仮払いしてもらうことができるようになり、葬儀や告別式、生活費等に充填することができるようになります。

 

相続人の誰かが遺産を処分しても遺産に認められる

 

これまでの相続法だと、遺産分割協議が終わる前に相続人の誰かが遺産を勝手に持ち出した場合、相続人全員の同意がなければ遺産分割の対象にすることができませんでした。

 

これだと持ち出した本人が同意することはなく、残された相続人は泣き寝入りしなければならず、不公平な状態になります。

 

しかし相続法の改正後は、持ち出した相続人以外の同意があれば遺産に含められるようになりますので、これで公平な遺産分割ができるようになります。

 

遺言執行人の権限が明確化されるようになる

 

遺言書では、遺言を執行するために必要な手続きを行う遺産執行人を指定することもあります。

 

しかし遺言と相続人の利益が反する場合に、相続人と遺産執行人の間でトラブルが起こりがちでした。

 

相続法改正後は、遺産執行人の権利を【故人の遺志を実現するため】と明確に定義したことで、トラブルになった際にも遺産執行人の主張が優先されるようになります。

 

遺産の留意分を金銭で請求できるようになる

 

特定の相続人に遺贈や生前贈与されていた場合、これまでの相続法では留意分に関しても現物での返還しか認められませんでした。

 

家を生前贈与された場合、それぞれが一部分を共有するなど、非常に複雑になり、それが遺産贈与トラブルを悪化させるきっかけにもなります。

 

しかし相続法改正後は、留意分に関して金銭での還元も認められることで複雑な権利が発生せずに、よりスムーズな財産分与を行うことができるようになります。

 

不動産は登記しないと遺言の主張ができない

 

故人が相続人の1人に「相続させる」という遺言を残した際には、直ちに指定された相続人に財産の所有権が移動します。

 

これまでは不動産の場合でも、登記せずにその権利を主張することができましたが、改正後は直ちに登記することが求められます。

 

特に法定相続分を超える状態で相続した際には、登記を行わないと遺言の権利を主張できなくなりますので、すぐに登記することが必要でしょう。

 

このように2019年7月14日以降は、様々な部分で相続法が大幅に改正されますので、しっかり理解して損しない相続を行ってくださいね。

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