生前贈与に関する年数規定が新たに設けられた!

これまでの相続法では相続人の中に生前贈与された人がいる場合は期間に関係なく、その生前贈与分も加味した遺産分割が行われることが基本でした。

 

しかし生前贈与を巡って遺族や親族が争う事例も多く、そういった争いをなくすことも目的として生前贈与に関する年数規定が新たに追加されます。

 

2019年7月13日以降は、10年以上前にさかのぼって加算されないことになるので、遺産分割に関して故人の遺志をより尊重できる様になりました。

 

これまでの生前贈与の考え方は?

 

これまでの相続法では、生前贈与を受けた相続人がいる場合、その金額を加味した遺産分配を行う必要がありました。

 

これまでの生前贈与の考え方は?

 

1500万円の遺産があった故人が、15年前に長男に500万円の生前贈与を行った場合は、2000万円の遺産があったと考えて計算していました。

 

その結果、妻は2分1の1000万円、長男は4分の1の500万円ですが生前贈与で相殺、次男は4分の1の500万円を受け取る。

 

長男が損をするわけではありませんが、相続人の心情としてはこのタイミングで遺産相続ができなことが不満につながってしまいます。

 

過去の生前贈与が遺産分与に与える影響とは?

 

この計算方法だと、金額だけ見れば長男と次男の遺産分割に違いがありませんので、公平だと考えることもできます。

 

しかし15年も前に生前贈与された分が15年後に手元に残っていることはなく、長男の心情としては財産分与に不満を覚え、遺産相続で遺族で揉めるきっかけになります。

 

そんな状況は故人も望まないでしょうし、それでは故人も浮かばれないので、生前贈与に期間を設けることで家族間のトラブルを回避すべきという考え方が出てきました。

 

以前であれば長男が家督と一緒にすべてを継ぐという風習もあったので、そういった状況でも揉めることが少なかったのかもしれません。

 

しかし最近の日本ではそういった風潮もありませんので、期間を定めることのメリットが多いと考えるべきでしょう。

 

10年以上前の生前贈与は遺産に含まれなくなる

 

新しい相続法では、亡くなった日からさかのぼって「10年以上前の生前分与分は遺産に加えない」と定義されています。

 

10年以上前の生前贈与は遺産に含まれなくなる

 

この考え方を適応させると、

 

1500万円の遺産があった故人が、15年前に長男に500万円の生前贈与を行った場合は、1500万円の遺産があったとして計算されます。

 

その結果、妻は2分1の750万円、長男は4分の1の375万円、次男は4分の1の375万円を受け取る。

 

しかし長男が15年前に受け取った生前贈与の500万円は遺産に加算されませんので、長男は実質875万円の遺産を受け取ったことになります。

 

故人が亡くなったタイミングでの財産分与になるので、見た目にも公平で遺族間の争いの種を摘むことができます。

 

相続法の改定で財産分与の考え方が変わる

 

これまでは何年でもさかのぼって遺産分割をしなければならなかったので、様々な部分に弊害がありました。

 

しかし新しい相続法を適応すると、亡くなる10年以上前に生前贈与していれば遺産相続させたくない相続人の貰える金額を少なくすることもできます。

 

生前贈与にも贈与税はかかりますし、生前贈与から10年以上生きなければこの方法は使えません。

 

しかしある程度遺産の分配方法を考えられること、亡くなったタイミングでの遺産分割になることで公平性を高めることなど、すごくメリットがあると思います。

 

詳しいことは税理士さんに確認すべきですが、10年という期間について覚えていくと良いかもしれませんね。

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